翻訳者大西央士の作品紹介 |
乳癌骨転移の闘病記録 |
残念ながら、この記録の主である妻留美子は2000年7月18日に死去いたしました。
乳癌骨転移を発症してから死去するまでの妻の病状と治療の経緯は下表のとおりです。もし参考になるようでしたら、お役立てください。
なお、人の体がひとりひとりみな違うように、その内部にできる悪性新生物である癌もひとりひとりみな違い、また、その治療法も時代とともに変化しています。
ここに記載した治療法等は、あくまで妻の病状をもとに、そのときどきの標準的療法などを参考にして決めたものですので、その点はご留意ください。
1995年
月 |
日 |
病状 |
診断・治療 |
マーカー |
7 |
背なかの痛み。鈍くかすかなもので、運動後の筋肉痛のよう。 | |||
8 |
痛みがひかず、整形外科医院へ。 診断は筋肉痛。 |
単純X線写真撮影。 第5胸椎がほんの少し小さく見えたが、この段階では個人差程度。 |
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9 |
依然として痛みひかず、ふたたび前記の医院へ。 | 単純X線写真撮影。 第5胸椎が溶け、半分以下の厚さになっていることがわかる。 |
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27 |
総合病院で検査。 CT、MRI、単純X線写真撮影。 |
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10 |
9 |
検査結果を聞く。 癌に間違いなさそうだが、原発巣がわからず、ベッドがあいた時点で入院して詳しい検査を受けることに。 血液検査。 |
CEA:107 骨密度:0.829 |
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10 |
胸も痛みだす。 | |||
11 |
緊急入院。 原発巣を特定するための検査開始。 溶骨対策としてカルシトニン注射開始(連日)。 |
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27 |
和式トイレで腰痛、ベッドに寝たままに。 | |||
31 |
乳癌と診断。 右胸の腫瘤がわきの下のリンパ節と骨に転移。 骨は背骨の溶骨がとくにひどく、第5胸椎と第3腰椎で圧迫骨折状態。脊髄が圧迫されて脚が麻痺する恐れ。 全身療法開始。 |
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11 |
13 |
腰痛激化。じっと寝ていても間欠的に激痛。 | 下剤と鎮痛剤で対処。 下剤: ピコスルファート液 鎮痛剤: ジクロフェナクナトリウム |
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15 |
腰椎への放射線照射開始。 1回照射線量2グレイ、総線量40グレイ。 |
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16 |
胸の腫瘤が小さくなる。 | |||
17 |
痛みにも緩和のきざし。 | |||
20 |
CEA: 206 | |||
28 |
腹痛はじまる(放射線の副作用)。 | |||
12 |
4 |
CEA: 215 | ||
6 |
下痢症状出る。 | |||
7 |
抗癌剤と放射線の副作用の増強作用を考え、フルツロンの服用いったん停止(20日まで) | |||
9 |
見舞い客より「顔が丸くなった」との指摘(MPAの副作用)。 | |||
14 |
胸椎への放射線照射開始。 1回照射線量3グレイ、総線量30グレイ。 |
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29 |
食道狭搾(胸椎への放射線照射の副作用)。 |
1996年
1 |
4 |
CEA: 92 | ||
15 |
左足のしびれ(脊髄麻痺の徴候)。 | |||
17 | 脊椎固定術(背骨の骨折箇所に人工骨を打ち込んで補強する手術)を実施することに。 | |||
18 | 手術による免疫力低下に備え、クレスチン(免疫療法剤)の服用開始。 | |||
22 | 手術による免疫力低下に備え、CMF療法開始。 C: シクロホスファミド(500mg) M: メソトレキセート(75mg) F: フルツロン (CとMは3週間に1回、計6回静注。Fは診断当初より服用) |
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24 | 脊椎固定術を試みるが、術中に原因不明の血中酸素濃度の低下が起きて中断。 | |||
2 | 1 | CEA: 42 | ||
14 | 口内炎の症状(CMFの副作用か?)。 | |||
19 | ベッドの頭側を起こしだす。 | |||
20 | 触診のかぎり、胸の腫瘤消失。 | |||
3 | 4 | CT、骨シンチグラフィで骨の治療効果確認。 | ||
8 | 右下腹部の痛み(MPAかカルシトニンの副作用か?)。 | |||
4 | 3 | 体を起こすためのリハビリ(起立訓練)開始。 | ||
5 | 6 | CMF療法終了(ただし、診断当初からのフルツロンの服用は継続)。 | ||
8 | 爪根部の色素沈着確認(フルツロンの副作用か?)。 | |||
28 | 車椅子生活はじまる。 | |||
31 | クレスチンの服用終了。 | |||
6 | 3 | CEA: 15.9 | ||
7 | 1 | リハビリではじめてひとりで立つ。 | ||
8 | 5 | 座位訓練開始。 | ||
8 | 骨密度:0.976 | |||
16 | 歩行訓練開始。 | |||
9 | 2 | CEA: 8.5 | ||
28 | 退院 | 以後もMPAとフルツロンの服用は継続。 カルシトニン注射は週2回に。 |
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自宅の近くを散歩しながら寝たり起きたりの療養生活をはじめる。 |
1997年
1 | 9 | 散歩時間1時間。 | CEA: 4.5 | |
2 | 27 | 車の運転再開。 | ||
3 | 19 | 次女の小学校卒業式出席。 | ||
4 | 1 | 岡山まで2泊3日の家族旅行。 | カルシトニン注射週1回に。 | |
5 | 1 | 骨のCT所見: 変わりない。どちらかと言えば、さらに骨形成が進んでいる。 |
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9 | 11 | 闘病記『妻をガンから取り戻した記録』出版。 | ||
12 | 1 | カルシトニン注射2週間に1回に。 |
1998年
1 | 14 | 東京まで2泊3日の夫婦旅行。 | ||
4 | 2 | CT所見: とくに変わりなし。 | ||
6 | 11 | CEA: 10.2 | ||
13 | 松山まで日帰り。 | |||
7 | 9 | 胸部の単純X線撮影: 異常なし。 | CEA: 12.1 | |
23 | CEAの値が上昇してきたため、CAF療法開始。 C: シクロホスファミド A: ファルモルビシン(60ml) (3週間に1回、計6回静注) フルツロン服用停止。 |
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8 | 6 | 頭髪抜けはじめる。 | ||
13 | CEA: 13.1 | |||
14 | 食欲減退傾向出はじめる(CとAの静注後数日)。 | |||
9 | 10 | CEA: 10.7 | ||
10 | 1 | CEA: 8.1 | ||
11 | 5 | CAF療法終了。 | CEA: 6.1 | |
12 | 1 | カルシトニン注射月1回に。 | ||
10 | CEA: 4.6 |
1999年
1 | 7 | CEA: 5.2 | ||
2 | 4 | CEA: 8.8 | ||
2 | 24 | 骨シンチグラフィ撮影: 骨盤 (腸骨) に新たな集積像確認。 |
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3 | 4 | CEA: 9.1 | ||
8 | カルシトニンの注射やめる。 | |||
11 | 骨吸収抑制剤ビスフォスフォネートの一種パミドロネート(商品名アレディア)30mg静注。 | |||
25 | パミドロネート静注。 | |||
4 | 8 | パミドロネート静注。 | CEA: 9.2 CA15-3:8.8 |
|
22 | CEAの値にとくにきわだった動きが見られないため、パミドロネートの静注をいったん中断し、ようすを見ることに。 | |||
5 | 6 | CEA: 13.9 CA15-3:9.5 |
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27 | 前回のCAF療法時とは異なり、吐き気顕著、脱毛の副作用もすぐに出る。口内炎の症状も。 ベッドの上であわてて嘔吐しようとして横へ向いたときに右側の脚のつけねのあたりに痛み生じる。 |
CEAの上昇傾向が確認されたので、再度ファルモルビシンを60mlから80mlに増量してのCAF療法を行うことに。 1995年入院時より服用を続けてきたMPAに代えてトレミフェンの服用開始。 肺と肝臓の造影剤CT: 異常なし。 |
||
28 | 単純X線写真で右腸骨に溶骨確認。 | |||
31 | エルシトニンの注射を週2回に。 | |||
6 | 2 | パミドロネート静注。 | CEA: 15.9 CA15-3:11.7 |
|
4 | 脚のつけねの痛み改善。 | |||
29 | 単純X線写真で右腸骨の黒い影が薄くなっているのを確認。 | |||
7 | 1 | CEA: 18.6 CA15-3:12.8 ALP: 255 |
||
21 | 右第7肋骨に痛み。 | 単純X線写真では、右第7肋骨付近に病巣確認できず。 | ||
22 | CEA: 21.4 CA15-3:14.3 |
|||
29 | 右第7肋骨の痛みほぼおさまる。 | 5/27からのファルモルビシンの静注に効果なしと判断。8月よりパクリタキセル (商品名: タキソール) の投与をはじめることにする。予定は、3週続けて100mgずつ投与し、4週目を休薬とするweeklyパターンで、最低でも3クール。 | ||
8 | 5 | パクリタキセルに対する体の反応を見るため、1週間の予定で入院。 | パクリタキセル1クール1回目静注 (100mg)。 | 白血球: 4400 |
9 | 白血球: 3100 | |||
11 | 白血球: 3400 | |||
12 | 退院。 | パクリタキセル1クール2回目静注 (100mg)。 | ||
16 | 白血球: 2200 | |||
19 | パクリタキセル静注延期 (白血球数が必要レベル「3000」を満たさないため)。 | 白血球: 2400 | ||
26 | パクリタキセル静注延期 (理由同上)。 | 白血球: 2700 | ||
9 | 2 | パクリタキセル1クール3回目静注
(100mg)。 遅れ遅れになったため、予定を変更し、1週間の休みをあけずに次週に2クール1回目の静注を行うことにする。 |
白血球: 4900 | |
6 | 少し食欲落ちる。 | |||
8 | 脚の痛み完全になくなる。 髪の毛がふえてくる。 |
|||
9 | パクリタキセル静注延期 (理由同上)。 | 白血球: 2500 | ||
16 | パクリタキセル静注延期
(理由同上)。 白血球数の回復に手間どっていることから、長期にわたる化学療法で体が疲弊していると判断。パクリタキセルの効果も出ていないように見えることから、いったん化学療法を完全に停止し、3か月をめどに休養に努めることにする (途中でなんらかの自覚症状や異常が生じないかぎり、マーカー値の上昇は無視する予定)。 5/27にトレミフェンに変えたホルモン療法剤は再びMPAに戻す。 |
白血球: 2100 | ||
10 | 1 | CEA: 31.3 CA15-3: 26.8 ALP: 252 白血球: 3200 |
||
2 | 右腰裏側に痛み。鎮痛剤ロキソニンでおさまる。 | |||
15 | エルシトニン注射休止。 | |||
18 | 骨吸収抑制剤ビスフォスフォネートの一種インカドロネート (商品名: ビスフォナール) 10mg静注。 | |||
27 |
右第7肋骨の痛みぶり返す。 | |||
28 |
腰の左右にずきんずきんとする痛み。 ロキソニンとソセゴンで対処。 |
インカドロネート2回目静注。 | ||
11 |
4 |
右腸骨に放射線照射開始。 1回照射線量2グレイ、総線量40グレイ。 |
CEA: 26.0 CA15-3: 27.0 |
|
5 |
痛みなくなる。 | |||
11 |
インカドロネート3回目静注。 放射線療法による白血球減少対策としてアンサー20注(丸山ワクチン)皮下注射。 |
白血球: 3600 | ||
25 |
インカドロネート4回目静注。 アンサー20皮下注射。 |
白血球: 3800 | ||
12 | 9 | インカドロネート5回目静注。 | CEA: 27.1 CA15-3: 26.8 |
|
24 | インカドロネート6回目静注。 | 白血球: 5640 |
2000年
1 | 6 | インカドロネート7回目静注。 | CEA: 27.3 CA15-3:24.4 |
|
20 | インカドロネート8回目静注。 | |||
2 | 3 | インカドロネート9回目静注(20mgに増量)。 | CEA: 41.4 CA15-3: 24.4 |
|
17 | インカドロネート10回目(20mg)静注。 | |||
21 | CEA: 57.7 | |||
24 | CEAの急上昇傾向が確認されたため、ドセタキセル(商品名:
タキソテール)を試してみることにする。 1998年7月23日から服用を停止していたフルツロンも併用(本日より服用再開)。 |
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25 | 左腿と右腰に痛み。 | 痛みにはロキソニンで対応。 | ||
26 | 左腰、右上腕部、肋骨にも痛み。左手指先にしびれる前のような感覚。 | |||
28 | ドセタキセルに対する体の反応を見るため、10日程度の予定で入院。 | ドセタキセル1クール1回目静注(30mg)。 | ||
29 | CT検査: 頸椎の一部がつぶれている。腰椎は変わりないように見える。 |
白血球: 5600 | ||
3 | 1 | エルシトニン注射再開(週3回)。 | ||
2 | インカドロネート11回目(10mg)静注。 エルシトニン注射を再開したことにより、インカドロネートの静注はこれで打ち切る。 |
|||
3 | 白血球: 5500 | |||
6 | ドセタキセル1クール2回目静注(30mg)。 | |||
7 | 第5〜7頸椎に放射線照射開始。 1回照射線量2グレイ、総線量40グレイ。 |
白血球: 4700 | ||
8 | 退院。 | 白血球: 6650 | ||
10 | 右上腕部の痛み消える。 | 白血球: 6720 | ||
13 | ドセタキセル1クール3回目静注(30mg)。 | 白血球: 6700 | ||
18 | 喉に痛み。食べたものがひっかかるような感じ。熱いものや冷たいものがしみる。(放射線の副作用) | |||
27 | ドセタキセル2クール1回目。 | CEA: 153.0 CA15-3: 57.8 ALP: 429 LDH: 364 GOT: 51 GPT: 33 Ca: 10.5 白血球: 5260 |
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30 | インカドロネート静注(10mg)再開。 フルツロンの服用再び停止。 |
Ca: 10.1 | ||
4 | 3 | ドセタキセル2クール2回目。 | CEA: 136.1 CA15-3: 54.5 ALP: 403 LDH: 337 Ca: 8.9 |
|
4 | 第5〜7頸椎への放射線照射終了。 | |||
5 | 骨シンチグラフィ撮影。 頭骨、左大腿骨をはじめ、広範囲にわたって集積像の増加と拡大を確認。 |
|||
6 | 左股関節および左大腿骨上部への放射線照射開始。 1回照射線量2グレイ、総線量38グレイ。 |
|||
9 | 腹部に気持ち悪さ。 いくら寝ても眠い。 頭も重い。 |
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10 | ドセタキセル2クール3回目。 CT検査: |
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13 | インカドロネート13回目静注。 | CEA: 145.0 CA15-3: 65.4 Ca: 10.2 |
||
21 | MPA服用停止。 | |||
24 | ドセタキセル3クール1回目。 | ALP: 458 LDH: 329 白血球: 3520 |
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27 | インカドロネート14回目静注。 LH-RHアゴニスト(ゾラデックス)注射。 脳MRI撮影: |
|||
28 | 右肩と首筋に痛み。 | |||
5 | 1 | ドセタキセル3クール2回目。 | CEA: 165.5 CA15-3: 56.5 ALP: 406 LDH: 433 GOT: 85 GPT: 70 Ca: 7.8 白血球: 3600 |
|
2 | 腹部に気持ち悪さ。 微熱(37.3度)。 |
|||
4 | 脚の付け根の外側に痛み。 | |||
5 | 下痢。 | |||
6 | 口内乾燥。 | |||
7 | 左頭頂部に痛み。 | |||
8 | ドセタキセル3クール3回目。 | 白血球: 3570 | ||
11 | インカドロネート15回目静注。 | Ca: 10.5 | ||
13 | 鈍い腹痛(横行結腸のあたり)。 左肩甲骨付近に激しい痛み。 |
|||
15 | 通院車内で息苦しさ。 | CT検査: 左上腕骨の破壊確認。 胸水貯溜確認。 左上腕骨と肩甲骨への放射線照射開始。 十全大補湯服用開始。 |
||
22 | CEA: 266.6 CA15-3: 114.2 ALP: 551 GOT: 126 GPT: 73 WBC: 3900 PLT: 23.2 Ca: 11.3 |
|||
28 | 入浴後にひどい息苦しさ。 深夜、ホスピス入院。 |
ステロイド剤プレドニン注射。 酸素チューブをつける。 |
ホスピス入院後
5 | 29 | 息苦しさ緩和。 右脚大腿部に痛み。 |
中心静脈カテーテル留置(定常的処置は以下のとおり)。 ・シスプラチン+5-FU投与(微量) ・ステロイド剤プレドニン投与 ・去痰剤ビソルボン投与 左上腕骨と肩甲骨への放射線照射継続。 |
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6 | 1 | インカドロネート点滴(毎週木曜日)。 モルヒネ水薬投与(10mgX4回/必要量をはかるため)。 |
CEA:
361.8 CA15-3: 88.5 ALP: 461 LDH: 581 WBC: 6700 PLT: 26.6 Ca: 9.1 |
|
2 | レッド・パーム(手のひらや足の裏が赤くなる)。 皮膚角化。 痔出血。 |
ボルタレン坐剤(本人がモルヒネに抵抗)。 皮膚外用薬塗布。 痔坐剤。 |
||
3 | モルヒネ坐剤。 | |||
4 | モルヒネ坐剤(30mg/日)。 | |||
5 | 吐気。 | 5FU+シスプラチンの点滴に吐気どめを追加。 単純X線検査で右脚大腿部痛は病的骨折によるものと判明。 モルヒネ坐剤(10mg/日)。 |
||
6 | 左上腕骨と肩甲骨への放射線照射を前日までの32Gyで切り上げ、右大腿骨への照射開始。 | |||
7 | 輪投げ(作業療法)。 | |||
8 | 咳。 胸のなかに板が張ってあるような感じがして、声が小さくなる。 |
|||
9 | MSコンチン服用開始(20mg/日)。 胃薬ガスター服用開始。 |
|||
10 | 胸の症状、少し楽になる。 | |||
11 | 嘔吐。腹痛。下痢。 | MSコンチン10mg/日に減らす(この日のみ)。 | ||
12 | 口角切れる(プレドニンの副作用か)。 血中酸素飽和度: 90% 右脚大腿部に装具。 |
|||
13 | 食欲減退。舌が鈍い感じ。胃のあたりがなんとなく落ち着かない。 眠気強い。 |
|||
14 | 頬が赤い。 | |||
15 | やや食欲なし。胃のあたりのおかしいのはなくなったが、舌に膜が張ったみたいで、渋柿の渋がからんでいるような感じ。 | CEA:
802.9 CA15-3: 141.7 ALP: 659 LDH: 408 GOT: 126 GPT: 263 WBC: 4930 PLT: 17.1 Ly: 1.0 Ca: 8.1 |
||
16 | げっぷが出るような感じで、喉や胸がぴくっとする。 | |||
17 | 血中酸素飽和度: 97% | |||
18 | 右脚大腿部の痛み緩和。 食欲出る。 口のなかは、すっぱいものを食べるとしみる。 |
イソジンガーグル。 ケナログ。 |
||
19 | 酸素管なしですごす。 右脚が腫れてくる。 手に赤い斑点。 |
|||
20 | ほぼ1日酸素管なし。 | |||
21 | 嘔吐。 咳。 箸で籠をつくる(作業療法)。 |
|||
22 | あくびが出る。 腹痛(下腹部)。 |
|||
23 | 嘔吐。 便秘。 |
|||
24 | 嘔吐。吐気持続。 | 制吐剤プリンペラン注射。注射後に、胸に板が張っているような苦しさをおぼえる。 便秘対策として、便を軟化させるカマグの服用開始。 口内蛋白質の除去のために、ファンギゾン含嗽水によるうがいとジフルカンの服用開始。 |
||
25 | ストレッチャーで散歩。 | 制吐剤ナウゼリン投与。 | ||
26 | 食欲出る。声もよく出て、水もよく飲む(ファンギゾンとジフルカンでカンジダを除去したのが大きい)。 知人が病室でトランペット演奏。 |
カンジダ対策として、本日よりプレドニンの投与量を半分に減らす。 | ||
27 | 胸絞めつけられる感じ(プレドニンの投与量半減の影響か)。 下痢。 |
|||
28 | 腕、脚の筋肉の衰え顕著。 | 白血球増多剤G-CSFの投与開始。 ファンギゾンとジフルカンの使用、ひとまず終了。 |
CEA:
797.7 CA15-3: 126.6 WBC: 1500 |
|
29 | 胸絞めつけられる感じ。 下痢。 |
WBC:
3490 RBC: 305 PLT: 3.5 Ly: 0.5 Ca: 7.6 |
||
30 | ベッドを起こすと、胸絞めつけられる感じ。 仙骨部の皮膚が赤くなる(褥瘡の前触れか)。 |
|||
7 | 1 | ときどき胸絞めつけられる感じ(血中酸素飽和度98%)。 心電図は異常なし。 車椅子4時間。 |
||
2 | 嘔吐。 便秘。 車椅子3時間。 |
便秘対策としてテレミンソフト使用。 | ||
3 | WBC:
3680 RBC: 279 PLT: 3.2 Ly: 1.5 Ca: 8.2 |
|||
4 | 左下腹部に点状出血。 お茶の会で歌をうたう。 |
|||
5 | 口内に白く、まだらに蛋白質がたまる。赤い点状出血のようなものも。 車椅子2時間。 |
|||
6 | 七夕会。よく歌をうたう。 血中酸素飽和度 |
ファンギゾンとジフルカンの使用再開。 皮膚ががさがさになったため、角化症治療剤ボンアルファの使用をはじめる。 |
||
7 | 腕力と握力の弱り、さらに顕著。 車椅子外出。 |
CEA:
886.3 CA15-3: 121.7 WBC: 5310 PLT: 3.3 Ly: 4.0 |
||
8 | 握力を少しでも維持できればと思い、ゴムボールでキャッチボールをはじめる。 車椅子外出。 歯磨き時に歯ぐきより出血。 血中酸素飽和度: 89% |
|||
9 | 右脚がむくむ。 胸にも点状出血。 車椅子3時間。背を起こすと頭がくらくらする。 |
|||
10 | 車椅子3時間。 | 心エコー検査。 | ALP:
1332 LDH: 488 GOT: 124 GPT: 323 γ-GT: 2007 WBC: 13680 PLT: 4.6 Ly: 0.5 Ca: 7.9 |
|
11 | 車椅子1時間。 | |||
12 | 明けがた、胸が強く絞めつけられるような感じがして苦しむ。昼すぎにも再度。フランドルテープで楽になる。 心電図: 心筋虚血が見られる。 酸素ボンベ付きストレッチャーで散歩(2時間)。 |
フランドールテープ(血管をひろげるシール)を胸に貼る。 MSコンチンを40mg/日に増量。 |
||
13 | 明けがた、前日と同じようにやはり胸が変になる(不安のせいか)。 | |||
14 | なんとなく全体的に気持ち悪い。 昼から、意味不明の言葉を口走るようになる(MSコンチンの増量によって譫妄があらわれたのか)。 夜、体温が低い(モルヒネの解熱作用か)。 |
|||
15 | やはり、午前3時ごろから間欠的に、横隔膜のあたりに板が張ったような感じになり、しだいにその頻度が増す。 口のなかに苦味。 夜、ラウンジよりとなり町であがる花火見物。 |
|||
16 | 胸に板が張っているような感覚になることはなかったが、不安が強く、眠れず。 譫妄状態持続。いらだちが顕著で、論理の混乱も増す(肝機能悪化の影響もあるのか)。 |
|||
17 | 譫妄状態持続。 朝食でサンドイッチひと切れとみかん半分を食べたのを最後に、ほとんど食事がとれなくなる。 |
CEA:
1533.7 CA15-3: 125.8 ALP: 1825 LDH: 2041 GOT: 848 GPT: 759 γ-GT: 2117 WBC: 13250 PLT: 7.6 Ly: 0.0 Ca: 9.8 |
||
18 | 朝、意識がもうろうとしてきて、ろれつがまわらなくなり、苦しそうに下顎呼吸。 子どもたちが来るのを待って持続皮下注開始。 午前10時ごろ、目を閉じて、ゆっくりと口で息をする本人のまわりで、家族と病院の人たちで昔話をはじめる。 午後7時36分死去。死因は転移性肝腫瘍。 |
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