セパレートアンプのコーナー
PART2

現在,セパレートアンプを出しているメーカーは
限られていますが,かつて多くのメーカーが意欲
作を発表し,魅力的で個性的なモデルがたくさん
あったのがこのセパレートアンプ部門です。中に
はコスト度外視のすごいものまであったようです。
オーディオ界が元気だった頃を最も感じさせられ
るコーナーではないでしょうか。取り上げる機種
が多くなったので画像等の表示の時間を考え,
2ページ目になりました。ごゆっくりご覧ください。

 
 

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Nakamichi CA-70

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Nakamichi PA-70

ナカミチはテープデッキメーカーとして有名ですが,優れたアンプ
やレシーバーも作っていました。1986年には,セパレートアンプ
CA-70,PA-70を発売し,優れた機能性と音質を誇りました。
CA-70は,リモートコントロールを装備し,多機能と性能の両立
を実現したモデルでした。PA-70は,アメリカのスレッショルド社
から導入した「STASIS回路」を搭載し,優れたスピーカー駆動能
力を誇りました。ナカミチ一流のハードな感じのデザインが魅力的
でした。音の方も価格を超えたクオリティを誇り,同社のテープデッ
キに通じるような透明で色づけの少ない音は印象的でした。当時,
プリメインアンプを使っていた私にとって気になる存在ではあった
けれど,ペアで70万円超ということで,とても手が届かなかったこ
とを思い出します。今でも魅力的な名機だと思います。                     

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EXCLUSIVE M-5

パイオニアがエクスクルーシブブランドで1982年に発売した超
弩級モノラルパワーアンプ。それまでのエクスクルーシブブラン
ドのパワーアンプM4が繊細で上品な音を特徴としていたのに
対し,M-5では,300Wの大出力をA級動作で実現して大きく
話題をさらいました。「Zシリーズ」で開発された「スーパーリニア
サーキット」 がさらに改良されて搭載された無帰還アンプである
ことも注目を集めました。当時試聴したときの,開放的で広がり
のある音は今でも印象に残っています。

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EXCLUSIVE C-5

パイオニアがエクスクルーシブブランドで1983年に発売した
超弩級プリアンプ。M-5のペアとなるプリアンプとして開発さ
れたモデルですが,M-5の発売から1年ほど遅れての発売
となりました。当時,噂では「凝りすぎてなかなか完成しない」
などと言われていましたが,実際発売されたC-5を見て,こ
れは開発に時間がかかっても仕方がないと思わせるほど凝
りに凝った内容に驚いたものでした。         

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SONY TA-N9

ソニーが1978年に発売したモノラルパワーアンプ。出力段
にMOS FETを採用し,AB級で450W(8Ω)の大出力を
誇りました。A級動作でも80Wの出力を出すことができまし
た。MOS FETの出力段でこれだけの大出力を出し,かつ
18kgの重量に抑えることができたのは,ソニー自慢のパル
スロック電源の威力でした。いろいろな面で先進的な技術を
投入した意欲作でした。見た目は業務用機のような感じです
が,秘めた力を持つ実力機でした。           

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LUXMAN C-05

ラックスが1983年に発売した高級プリアンプ。純A級動作
のパワーアンプとして高性能を誇ったM-05とペアとなるプ
リアンプとして発売され,電源部から信号系路まで左右を完
全に独立して動作させるその内部構造に驚かされ,印象に
残っている1台です。

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LUXMAN M-05

ラックスが1983年に発売した高級パワーアンプ。高効率
A級ではなく,純A級動作で105W/chの大出力を実現し,
当時驚異の目を持って迎えられたパワーアンプでした。電
源コードから左右独立した構造は,まさにラックスが凝りに
凝って作り上げた結果でした。ラックスがこれ以降,M-06
07と個性的なA級パワーアンプを作り続けていったことは
記憶に新しいことでしょう。

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SANSUI C-2301VINTAGE
サンスイが1984年に発売したコントロールアンプ。しば
らくセパレートアンプから離れていたサンスイは1983年
にパワーアンプB-2301を出してセパレートアンプ界に
復活しました。そのペアとして作られたコントロールアンプ
C-2301は,その永年の思いがこもったような気合いの
入ったモデルでした。凝りすぎて,パワーアンプと同時の
発売ができなかったと言われた重量級の力作でした。

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SANSUI B-2301

サンスイが1983年に発売したパワーアンプ。当時,07
シリーズではその実力を遺憾なく発揮していたサンスイも
久しくセパレートアンプを出していませんでした。それだけ
に,正攻法で物量を投入した力作として登場しました。サ
ンスイの思いが込められていたと感じたものでした。マイ
ナーチェンジをして地道に改良を加え,より実力を高めて
いったところもサンスイらしいところでした。

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YAMAHA B-1

ヤマハが1974年に発売したパワーアンプ。自社開発の
V-FETを全増幅段に使用した独創的な構成は当時,話
題になりました。強力な電源部と強力な素子による音は
繊細さと力強さを兼ね備えたすばらしいものでした。デザ
イン的にも非常に洗練されたものがありました。FETアン
プを代表する名機だと思います。

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SONY TA-E88

ソニーが1978年に発売した高級プリアンプ。PWM方式
を採用して話題になったパワーアンプTA-N88とペアとな
るプリアンプとして発売されました。薄型の筐体の中に,各
回路ブロックを最短距離で配置し,ストレートな伝送を追求
したコンストラクションは非常に個性的でした。後のESPRIT
アンプにつながっていく高性能プリアンプでした。

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SONY TA-N88

ソニーが1978年に発売したパワーアンプ。PWM増幅,
パルス電源という2つの先進技術で薄型の筐体の中に
160W+160Wの出力を実現したソニーの意欲作でし
た。現在のデジタルアンプに通じる非常に先進的内容は
アナログソースの時代の当時では,人気を得ることがで
きなかった,早すぎた名機といえるでしょう。

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YAMAHA C-2a

ヤマハが1978年に発売したプリアンプ。超多機能を誇
るC-1に対し,シンプルな構成で 高性能を
追求したプリ
アンプの名機でした。特にそのPHONO入力系の構成は
凝ったもので,素晴ら しい音
を聴かせてくれました。アナ
ログレコードをメインに楽しむ方には魅力的な1台でしょう。

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EXCLUSIVE M4a

パイオニアから1979年にエクスクルーシブブランドで発
売された高級パワーアンプ。エク スク
ルーシブブランドの
評価を一気に高めた名機M4の改良モデルで,M4以来
の純A級動作によ
る温かみのある豊かな音は,大人の音
として人気を得ることとなり,M4,M4aとロングランを

けました。

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EXCLUSIVE C3a

パイオニアが高級機専門のエクスクルーシブブランドで
1979年に発売したプリアンプ。オリジ
ナルモデルは,
1973年にパワーアンプM3とペアで発売されたC3で,
C3aがそ の2世代
目のモデルにあたりました。ハンド
メイドで作られた美しい筐体を持つ,大人の音を持つ
プリアン
プでした。

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Technics SE-A100

テクニクスから1985年に発売されたパワーアンプ。ス
レッショルド社の「ステイシス回路」
のテクニクス版ともい
うべき「classAA方式」を開発・採用した第1号機でした。
強力な電源
部をはじめしっかりした中身を持つ優れたパ
ワーアンプでした。

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Technics SU-A200

テクニクスから1985年に発売されたコントロールアンプ。
SE-A100とのペアを想定さ
れたモデルでした。セパレー
トアンプのエントリーモデルといった比較的手ごろな価格
がら,「classAA」の導入をはじめ,本格的な作りと多
機能を両立させた優れたコントロ
ールアンプだったと思
います。

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YAMAHA C-70

ヤマハが1981年に発売したコントロールアンプ。それまで
の一桁の型番と異なり
2桁の型番をつけた新しいシリーズ
に位置づけられるモデルでした。多彩なコントロ
ール機能と
音質の両立をリーズナブルな価格帯で実現しようとしたヤマ
ハの意欲作
だったと思います。

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YAMAHA B-70

ヤマハが1981年に発売したパワーアンプ。C-70とペア
を想定したパワーアンプ
でX電源を用いたパワーアンプと
しては,B-6に次いで発売されたもので,比較的
コンパク
トな筐体ながら,200W+200Wのハイパワーを実現し
たコストパフォーマ
ンスの高い人気モデルでした。

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Lo-D HCA-9000

ローディーが1977年に発売したプリアンプ。薄型の筐体
の中に高品質のパーツを
整然と配置した設計は質実剛健
でローディーらしさを感じるものでした。質実剛健の
デザイ
ンのためか,ローディーというブランドのためか広く人気を
得るまでには至りま
せんでしたが,隠れた名機といえると
思います。


 
※ここに掲載された写真は,各製品のカタログからの
抜粋で,その版権・
著作権等は,各オーディオメーカー
にあります。したがって,これらの写
真を無断で転載等
することは,法律で禁じられている行為ですのでご注

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