マイブーム


マイブーム その7

・はさみ山 (1)

 今回はちょっとノスタルジックなお話です。

 私は田舎に育ったので、幼い頃の鮮明な記憶といえば、たんぼ道に座り込んで夕日の中シロツメクサの冠を作っていたり、小川に石を積んで橋を作ったり、れんげ畑に寝転がってみたり・・そんなものがごろごろ出てきます。また小学生の頃には、雲の影を追いかけて曇りと晴れの中間に立つんだとか、遠くに見えるあの場所はどうなっているのかと探検に行ったり、変な好奇心やこだわりも持っていました。そんな中、私には、いつの頃からかは分かりませんが、気になる風景がありました。それが「はさみ山」でした。

 車でお出かけした時、自宅への帰り道に必ずその山に真正面に向いながら走るので、刷り込まれていったのかもしれません。ふっと気付けばいつも母に「あの山、なんていうの?あの山の間はどうなってるの?」と聞いていました。母は「はさみ山や」と答え、「さぁ、どうなっているのかなぁ」と話ながら家路につく、そんな生活をずっと送ってました。

 小学生のある日、父が「仕事についてくるか?」というので車に乗ったところ、あの山のふもとにむかうではありませんか!いよいよ、あの山の間がどうなっているのかがわかる!!わくわくしていたのを覚えています。

 近くを通った時、幼い私は、「山と山の間に家が建っとるでぇ〜!!すごーーい!!」という記憶とぼんやりした画像が残っています。そしてそこには今通っている道からは行けないんだ・・・という思いも強く残っていました。でも、それ以来、「あの山の間には建物があって人がすんでいるらしい、いつか行ってみたい・・」という思いが心の片隅にくずぶり続けていたのでした。

 そんな中、私は大学進学を機に家を離れ今年で10年になります。度々実家に帰るものの、母とは「いつか一緒にあのはさみ山の間に行こうな!」といいつつ、日々の生活に追われて実現しないまま2000年になってしまいました。

 とはいうものの、実は数年前から、じよじょに考えてすすめよう・・・と思っていることがありました。それは、親離れ子離れ、つまり広い意味での一人前の人間としての自立でした。(これは親には内緒。^^;)なんだかんだいっても甘えんぼな自分の心に、一つ一つ整理をつけていく作業に取り組んできました。まだまだ途中だけど、そう考えるようになってから「今」を自分の気持ちに正直に過ごすことが大切に思えてきました。父親や周りは安定しない仕事の事とか、全く煙りもたたない結婚のこと(^^;)、つまり先の事の心配ばかりして、耳に逆らうようなことを嫌みったらしく言いますが、親子でこうして過ごせる日々があとどれくらいあるというのでしょうか?その大切な日々をなんでいがみあって過ごさなければならないの?、そう思えるようになりました。

 だから、「お母さんといつか行こう」と言っていた山に、「今」行くことにしたのです。(00.5.23)

母曰く、はさみ山(^^;)

・はさみ山 (2)

 「はさみ山」に行こう!! そう具体的に決意してから、あることに気付きました。

というのも、私の自宅からは確かに山と山が重なって見えるのですが、大人になってからそれ以外の角度からその山をきちんと見た記憶がないのです。仕事の関係で毎週その山のふもとを通っているはずなのに・・です(^^;)。運転中は道ばかり気になって、景色に無頓着だとはいえ、我ながら不思議でした。

 そこで、山に登る第一段階として、普段私が通る道からはあの山はどの位置に変化していくのか、見届ける事にしました。自宅を出発した時にから「はさみ山」を眼中に捉え、運転開始。おおっ、だんだん近付いてきた・・えっ?まさか・・・。私はいつもこんなに近くを通っていたの??

しかもはさみ山って横から見ると、こうなっていたなんて・・・、その時まで気付かなかった太真樹でした(^^;)。 そう・・そして、山と山の間にはやっぱり建物が存在していたのです!!(00.6.25)

上の写真に対し左に回り込み横から撮影

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