翻訳者大西央士の作品紹介 |
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犬物語 |
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名犬ノップドナルド・マッケイグ著 1994年集英社刊 定価2300円 |
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| ヴァージニアの農場で飼われているボーダー・コリーの牧羊犬ノップとその飼い主一家の素朴でしっとりした物語です。 日本では、牧羊犬の競技会(sheepdog trial)といってもご存じないかたが多いでしょうが、映画『ベイブ』のなかで牧羊犬ならぬ牧羊豚のベイブがお手柄を立てたアレ、と申し上げれば、おわかりになるでしょうか。 ノップはアメリカの牧羊犬の競技会でいい成績をおさめていた優秀な犬でした。ところが、ある日、悪いやつらにつれ去られます。 飼い主のルイス・バークホルダーは朴訥な男で、静かに農場を営みながらノップの行く方を追いかけます。ノップは悪者の手から離れたあとも、全米各地を巡業するロデオ・ショーの一団へ、オハイオへ、ケンタッキーへと転々としていきます。ときおりはいってくるかすかな情報を頼りにそのあとを追っていたルイスは、ついにケンタッキーでノップを見つけ、アメリカの牧羊犬競技会のなかでも最高の大会、ブルーグラス・オープンに出場します。 牧羊犬競技会のことが詳しく書いてあり、牧羊犬やボーダー・コリーに興味のあるかたにとっては、たいへん貴重な作品です。
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名犬ホープドナルド・マッケイグ著 1995年集英社刊 定価2200円 |
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| 『名犬ノップ』の続編です。 ルイスとビヴァリーのバークホルダー夫婦には、ペニーという娘がいました。『名犬ノップ』のなかではいきなり彼を家につれてきてできちゃった結婚≠するペニーですが、この話では、冒頭にひとりで登場し、テキサスの荒野を走る一本道で冷たい雨に打たれながら、ヒッチハイクをしようとしています。そのできちゃった結婚≠フ相手のマークとできちゃった*コのライザを交通事故で亡くしていたのです。 今回の話では、そんな傷心のペニーがノップの子どもで優秀な牧羊犬の血を受け継いだホープをつれて全米各地の牧羊犬の競技会を転戦しながら心の傷を癒し、新たなパートナーを見つけるまでが描かれています。 前作同様、作者ドナルド・マッケイグさんが描く登場人物たちの素朴でひそやかな心の動きをじっくりと味わっていただきたい作品です。
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犬、最愛のパートナージョーン・ワイナー・ブラウン著 1998年晶文社刊 定価1500円 |
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| 大人の絵本です。『犬たちの隠された生活』(草思社刊)で評判を呼んだJ・T・ウィリアムズさんが描く物悲しい犬の絵がふんだんに盛り込まれたすてきな本です。 主人公はポインター犬のサイモンで、彼がニューヨーク郊外に住む語り手の家にもらわれてきてから別れのときを迎えるまでが描かれています。もちろん犬のかわいさや勇敢さも伝わってきますが、なにより読まれたかたが強く感じるのは、命のはかなさやいとおしさでしょう。 実は、作者のブラウンさんは旦那さんを若くして心臓病で亡くしていて、その旦那さんとの思い出を「なにか美しいもの」にして残したいというのがこの本を書く動機でした。だから、よくある愛犬物語とくらべると、少し違った印象を受けるかもしれませんが、やはりしっとりとしていて、読後にしばらく考えさせられる本です。
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