スピーカーのコーナー
 国産スピーカーは個性がないとよく言われますが,
どうしてなかなか個性的な音を聴かせてくれたり,
個性的なスタイルをしていたりと,かつての名機・
銘機たちはとても印象的でした。
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YAMAHA  NS-1000M
言わずと知れた国産スピーカーの名機です。23年間にもわたって生産
され,材料,部品等の入手困難のため姿を消すことになりました。
実は,私も現在も愛用中です。現代のスピーカーと比べると周波数レン
ジの狭さも感じますが,人間の声や楽器などバランスよく聴かせてくれ
ます。スコーカーユニットのボイスコイルの巨大さ(ウーファーと同一)や
ネットワークユニットのすごさなど,今では到底この価格では作れない
ように思います。前面に張られた金網は我が子の攻撃からスピーカー
を守ってくれていますし,スピーカーユニットのエッジ部分はウレタンで
はなく布であるため長持ちしているようです。今後も長く使い続けてい
きたいと思っています。                           

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PIONEER  S-955V
パイオニアがCS−955以来モデルチェンジを繰り返しながらも作り続け
ていたモデルの最終型です。これ以降パイオニアは仮想同軸配置のトー
ルボーイ型が主流になり,このような大型のブックシェルフ型は作らなく
なってしまいました。私が,上記のNS−1000Mを買ったとき,私の先
輩がこれを買ったのを覚えています。36cmウーファーとリボン型ツィータ
ーのもたらすきわめてワイドレンジで明るく弾むような音が印象に残って
います。                                      

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PIONEERR S-F1CUSTOM
パイオニアが続きますが,このスピーカーもすごく印象に残っている1台
です。当時流行した平面型ですが,このモデルは正方形の平面型で,
しかも4ウェイ同軸型というものすごい設計でした。実際さすが同軸型
で,とても音像定位がよかった記憶があります。オペラなどを聴くと歌
手の位置や動きが手に取るようにわかったことが印象に残っています。
音自体もとてもひずみ感が少なく自然だったように思います。もちろん
自分で所有していたわけではありませんから,じっくり聴いたとはいえま
せんが・・。平面型は現在はすたれてしまいましたが,このスピーカー
は私自身は名機だと今でも思っています。                

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DIATONE DS-10000 Klavier
あのスピーカーの名門ダイヤトーンが40周年を期して発売したモデルです。
まず,そのピアノフィニッシュの美しいエンクロージャーに驚かされました。1
台350,000円(スピーカー台を合わせると1台400,000円)という価格
で,当時同じ価格クラスの中では飛び抜けてコンパクトでしたが,透明でき
わめて高解像度の美しい中高域を聴かせてくれました。当時,試聴したとき
その中高域は,群を抜いてすばらしかった記憶があります。サイズがサイズ
だけに,クラスの割に雄大な低音とはいきませんでしたが,美しい音のスピ
ーカーとして印象に残っている1台です。                      

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ONKYO MONITOR 500
オンキョーもスピーカーメーカーの名門です。現在でも世界一のスピーカーユニット
の供給量を誇っているはずです。そんなオンキョーですから,多くの名機がありま
すが,私はこのMonitor500がきわめて印象に残っています。今では国産,海外
製品を問わず,小型高性能スピーカーは珍しくなくなりましたが,当時(1984年)
は,59,800クラスのスピーカーが大型化し,重量級の大口径スピーカーが各社
から競って発売されていた時代で,「1台90,000円もしてこんなに小さい(高さ
45cm)の?」と驚いたものです。しかし,もっと驚いたのは,その音でした。とても
この大きさ(小ささ?)とは信じられないほどのしっかりした低音と,バランスのとれ
た定位のしっかりした音にはとにかくびっくりしたものでした。現代の小型高性能ス
ピーカーにも通じる時代を先駆けた名機といえるのではないでしょうか。      



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TRIO LS-1000
1981年トリオ株式会社(現ケンウッド株式会社)が発表したきわめて個性的な
スピーカーシステムです。とにかく振動板からエンクロージャーに至るまで徹底し
た高剛性を追求し,正確な音の再生を目指していました。リブのついたウーファー
の振動板。真っ黒で頑丈なエンクロージャー。とにかく個性的で,一つの理想を
追求する姿勢が明確に表れていたように思います。音の方は,当時聴いた印象
では,高剛性を追求しただけあって,無駄な付帯音がせず,しかも一種独特の
凄みのある低音が特徴の,迫力ある音だったと思います。当時のトリオのスピー
カーの個性が音にもはっきり出ていました。                     

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DENON SC-R99
DENONは,スピーカーにおいて派手さは感じませんが,よく見ると,実にしっか
りした作りのスピーカを出しています。このSC−R99は,そのエンクロージャー
の作りのすごさに驚かされたモデルです。高密度のパーチクルボードだけでは,
エンクロージャーのよけいな振動を抑えるには十分ではないということで,エンク
ロージャー内部にポーラスセラミックを結合し,超強固なエンクロージャーを作り
上げていました。そのため,同じクラスのスピーカーシステムが1台30kg前後の
重量であるのに対し,これは何と62kgもありました。ボロンやカーボンといった,
当時最先端の素材を使った強力な3ウェイのユニットをこの強固なエンクロージ
ャーに搭載して,1台168,000円だったわけですから,その作りを考えると,
ある意味でとてもお買い得だったのではないかと思います。20,0000円以上
の価格でもおかしくないと思えたものでした。このスピーカーで本当にDENON
は儲かったのでしょうか?                             

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ESPRIT APM-6 MONITOR
SONYの高級品専用ブランド名ESPRIT(エスプリ)から1981年に発売された
平面振動板による2ウェイスピーカーです。APM(Accurate Pistonic Motion)
と呼ぶ,当時SONYがその優秀性を誇った平面振動板を採用し,2ウェイでありな
がら実にワイドレンジで透明な音を実現していました。特殊なユニットでありながら
実に自然な音だったのが印象に残っています。平面振動板の採用と並んでその
ユニークな卵形断面の凝ったエンクロージャーも大きな特徴でした。もちろん奇をて
らったのではなく,音の回析効果をなくし,無限大バッフルと同様な効果を得るため
のものでした。(しかし,コストや手間はすごいものでしょう。)2ウェイというシンプル
なスピーカーユニットの構成と相まって,定位や音の広がりも優れていたことが記
憶に残っています。                                       

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Victor Zero-1000
ビクターが1981年に発売した4ウェイの大型のブックシェルフスピーカーです。真
っ白なファインセラミック振動板とブルーのレジン材のバッフルが非常に目をひいた
ものでした。先進的な設計と極めてワイドレンジで軽やかな音には,新しさを感じ,
当時気になる1台でした。ここで使われていた技術が後のSX−1000にも生きて
いったわけで,ビクターの意欲作だったと思っています。

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ONKYO MONITOR 2000X
オンキョーが1985年に発売した3ウェイスピーカーシステム。1982年発売の
MONITOR 2000のモデルチェンジともいえるものでしたが,ぐっと高級感が
増し,エンクロージャーとユニットの改良で,より素直なワイドレンジな音を聴か
せてくれました。すっきりとレンジが広がり,何のためらいもなくすっと音が出て
くる感じに,当時,本気でNS-1000Mから買い換えようかと思ったことを思い
出します。(結局,買い換えることなく,今でもNS-1000Mを使い続けていま
す・・・。)でも,今でも印象に残っている(心に引っかかっている?)1台です。                       

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CORAL DX-ELEVEN
スピーカー専業メーカであり,ユニットメーカーとして知られていたコーラルは,
1980年代Xシリーズ,さらにDXシリーズと一連の強力なスピーカーシステム
を発売していました。中でも最強の1台だったのがこのDX-ELEVENでした。
31cmウーファーをベースとした4ウェイのブックシェルフ型で,何といっても,
直径10cmもの大きさのハードドーム型ユニットを搭載しており,そのユニット
の強力さには目を見張るものがありました。エンクロージャーも強力で高剛性
なもので,重量も40kgもある強力なスピーカーシステムでした。その音は,
ハードドームをベースとしながら実にしなやかで,高品位であったことが印象
的でした。                                                  



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Technics7(SB−7000)
テクニクスが,1975年に発売し,内外に大きなインパクトを与えた「リニアフェイ
ズスピーカー」の第1号機です。ウーファー,スコーカー,トゥイーターが別エンク
ロージャーとなり,取り付け位置をずらした特異なスタイルと,フラットでワイドレ
ンジな音は強い印象を与えました。そして,内外のスピーカーに多くの追随者が
現れたことからもわかるように,画期的な1台だったと思います。                                                       
 
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SONY SS-G7
ソニーが1976年に発売したフロア型スピーカーシステム。重量48kgもの大型
システムで,テクニクスと同じくリニアフェイズの考え方を導入し,ウーファーが張
り出した形になっていたのが特徴でした。音への反射の悪影響を抑えるために縦
横に溝の切られたAGバッフル,張り出したウーファーの巨大なダイカストフレーム
など,当時の¥128,000の価値を考えてもすごい作りのシステムでした。今作
ればいったいいくらかかることでしょう。恐らく何十万円でしょう。このG7の発売以
降このクラスの大型システムが各社から登場し,いずれもコスト度外視(?)のす
ごいものでした。                                             



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Technics SB-M1(Monitor 1)
テクニクスが1981年に発売した、ハニカム平面振動板のスピーカーシステムの
最高級機です。テクニクスは、1979年よりリニアフェイズの考え方を押し進めて
平面振動板を搭載したシステムを次々と発売していました。SB-M1は、それら
の集大成ともいえる大型のフロア形システムで,超低歪みと恐ろしくワイドレンジ
でフラットな特性は、当時世界の中でも飛び抜けた性能を誇りました。それだけ使
いこなしの難しいシステムでもありましたが、つないだ機器の性能にきれいに反応
する、まさに「Monitor」でした。                                   



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PIONEER S-55TWIN
パイオニアが,1987年に発売した「バーチカルツイン方式スピーカー」の民生用第
1号機。それまでプロ用のスタジオモニターなどで展開されていた仮想同軸形のシ
ステムを一般オーディオファイル用に初めて発売したスピーカーシステムでした。そ
の独特の音場感が魅力的で人気を呼び,その後トールボーイタイプのスピーカーの
流行とともに数多くの後継機を生みました。サイズを超えた音が聴けるシステムで
した。                                                     



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-D HS-90F
1980年にローディー(日立)から発売されたオール平面型ユニットの3ウェイスピー
カーです。1978年にHS-10000で平面型ユニットの可能性を示して以来,ローデ
ィーは平面型ユニットにこだわりを見せて次々に製品を発売していきました。
このHS-90Fは,初めてのブックシェルフ形で,一般的に使いやすい形で登場した
初めてのシステムで,このHS-90Fの発売をきっかけにしたかのように,ソニー,テ
クニクス,ビクターなど各社から平面型スピーカーが次々に登場しました。平面型ス
ピーカーブームを作り上げたともいえる名機でした。                                                    

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SANSUI SP-G300U
サンスイは,1976年に13万円台で大型システムSP-G300を発売し,ソニーの
SS-G7など強力なライバルの中に切り札として投入しました。その豪華なエンク
ロージャーの作りや強力なユニット,JBLを思わせる仕上げなど,今ではとうてい
この値段ではできないすごいものでした。このSP-G300Uは,よりワイドレンジ
化を図った改良モデルで,価格は¥145,000に上がったとはいえ,価格を超え
た強力モデルでした。

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Technics SB-RX70
テクニクスが1988年に発売したスピーカーシステム。¥65,000という価格な
がら,同軸平面型ユニットというある意味で究極的な形を実現していた驚異のシ
ステムでした。パイオニアがS-F1と いう超高級機で苦労して実現した理想形を
手の届く価格で実現したことに驚いたものです。テクニクスのSB-7000以来の
リニアフェイズへの執念が感じられる名機でした。

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SANSUI SP-100i
サンスイが1987年に発売した2ウェイスピーカーシステム。すっきりとした外観に
秘められたエンクロージャーの凝りに凝った構造は驚くべきもので,特に一番安い
ベーシックモデルのSP-100iの1台¥55,000という値段では考えられないほ ど
手のかかった本格的システムでした。音の正確さを求めたそのエンクロージャーと
高性能なユニットの組み合わせは,価格を超えたクオリティを持ち,アンプが良くな
ればなるほど本領を発揮するスピーカーでした。豪華版のウオールナット仕上げ,
ホワイト仕上げも実に美しいものでした。


 
SCEPTER300のページへ
ONKYO Scepter300
オンキョーが1981年に発売した国産機では珍しい音場型スピーカーシステム。一見
普通の3ウェイスピーカーですが,後方に6つのスピーカーユニットを搭載した9スピ−
カーという変わり種でした。上手にセッティングすると,響きの豊かなレンジの広い音を
聴かせてくれました。あまりヒットはしなかったようですが,印象的な1台です。


 
※ここに掲載された写真は,各製品のカタログからの抜粋で,その版権・
 著作権等は,各オーディオメーカーにあります。したがって,これらの写
 真を無断で転載等することは,法律で禁じられている行為ですのでご注
 意ください。        
   
 
   
現在もご使用中の方,また,かつて使っていた方。あるいは,思い出や印象のある方
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