CT-7000の写真
YAMAHA CT-7000
NATURAL SOUND FM STEREO TUNER  ¥220,000

1975年にヤマハが発売した最高級チューナー。チューナーの分野で名機を多く送り出したヤマハ の
なかでも,最高級機ともいえる1台でした。高性能をヤマハらしいエレガントなデザインの中に包み込
んだ名機でした。

フロントエンドは,高精度周波数直線7連バリコンが搭載され,ダブルチューンのアンテナ回路が高い
妨害排除特性を実現していました。また,RF2段とミキサー段にローノイズデュアルFETを使用し,高
感度を得ていました。

IF段は,NORMAL,WIDEの2段切換になっていました。NORMAL IF段は,新開発のブロックセラ
ミックフィルタを搭載していました。このブロックセラミックフィルタは,セラミックフィルタの特性のばらつき
を補正するため,それぞれにフィルタ素子の入力回路にLCRを組み合わせて,個々の素子の入出力イ
ンピーダンスのマッチングをとったもので,微分利得偏差を±0.2dB以内に抑えたすぐれた特性をもって
いました。IFアンプには定電流バイアス回路を持つ高利得7段差動増幅ICによるリミッタ特性のすぐれた
ものを採用し,85dB以上の実効選択度を実現していました。また,電波環境の良い局のための,帯域の
広いWIDE IF段では,さらにすぐれた歪率特性,ステレオセパレーション特性を実現していました。

IF段に続いて,微少利得偏差を抑えた「広帯域リニアフェイズディスクリミネーター」を開発,搭載してい
ました。これは,微分利得直視装置により1台1台を歪率が最小になるように調整し,特性を安定に維持
するために2段直結の定電流ドライブ回路を採用したディスクリミネーターでした。

MPX回路には,ヤマハ独自のスイッチング方式平均値復調回路にNFBをかけたNFB・PLL・MPX回路
を搭載していました。この回路では,ディスクリートで組まれたサブキャリア発生回路にはPLL(フェイズロ
ックドループ)を採用し,入力パイロット信号との同期をとり,また,スイッチング回路に送られる38kHzの
信号はDuty比1の方形波となっているため,安定な動作と低歪率,高SN比の復調が可能となっていま
した。
フィルターには,ヤマハ独自のアクティブローパスフィルターが搭載され,19kHzで60dB,38kHzで80dB
という優れた減衰特性を持ち,また,この回路はディエンファシス回路も兼ねていて,50Hz〜10kHzで
±0.3dBという優れた周波数特性を実現していました。

CT-7000の内部

また,各回路ブロックごとに,シールドボックスに収められ,厳重にシールドが施され,相互干渉を抑えた
コンストラクションになっていました。
機能的には,MPX回路の入力と出力に2重にかけられ,3μV〜30μVレベル可変タイプのミューティン
グ,アンテナ入力レベルに応じて2段階にブレンド量が変化するオートブレンド回路,マルチパス端子,ヘッ
ドホン専用の3段直結SEPP OTLアンプを内蔵したヘッドホン端子などが装備され,シーリングポケット内
に収納され,シンプルで上品なデザインとなっていました。

シーリングポケット

以上のように,CT-7000は,当時のヤマハの最高級チューナーとして,上品で美しい外観と充実した
中身を持った逸品でした。CA-1000V,CA-2000などと組み合わせると実にいい雰囲気を持つ1台
でした。
 

 
以下に,当時のカタログの一部をご紹介します。
 
 


各種妨害排除特性と低歪率特性の両立を実現
FM STEREOを0.04%の歪率で聴ける銘品
◎入力依存性を抑えた設計で,弱電界から
 強電界まで安定した受信が可能です
◎7連バリコンとデュアルゲートMOS FET
 採用のフロントエンド
◎新開発ブロックセラミックフィルタと
 7段差動増幅によるNORMAL IF段
◎さらに低歪率を実現するWIDE IF回路
◎微分利得偏差を抑えたリニアフェイズ
 広帯域ディスクリミネーター
◎ヤマハ独自のNFB・PLL・MPX回路
◎ディエンファシスも兼ねたフィルタ
◎ダイナミックレンジの大きなSIGNAL
 メータと電波の質を表すS-Mメータ
 
●規格●


FM実用感度(IHF・MONO)300Ω 2.0μV NORMAL
2.5μV WIDE
イメージ妨害比 120dB
IF妨害比 120dB
キャプチュアレシオ 0.7dB
実効選択度 IHF 18dB WIDE
85dB NORMAL
SN比 MONO  78dB
STEREO 75dB
全高調波歪率 MONO  0.04% WIDE 400Hz
       0.06% NORMAL 400Hz
STEREO0.04% WIDE 400Hz
       0.06% NORMAL 400H
ステレオセパレーション 50dB WIDE 400Hz
50dB NORAMAL 400Hz
周波数特性 30Hz〜15kHz+0.5dB−1.0dB
サブキャリア抑圧比 70dB
付属機構 IF MODE SW,オートブレンドSW,
ミューティング,MODE SW,メーターディスプレイSW
イルミネーションSW,ヘッドホン端子,マルチパス端子
定格電圧・周波数・消費電力 AC100V・50/60Hz・8W
寸法・重量 436W×144.5H×352Dmm・13.0kg
※本ページに掲載したCT-7000 の写真,仕様表等は1977年12月の
 YAMAHAのカタログより抜粋したもので,ヤマハ株式 会社に著作権が
 あります。したがって,これらの写真等を無断で転載・引 用等することは
 法律で禁じられていますのでご注意ください。                           
 

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