1日の時間は少しずつ延びている

近代以前の天文学の世界では、月や惑星の運行速度は少しづつですが、徐々に速くなっていると考えられていました。 しかし、長年による研究と観測の結果それは間違いで、地球の自転速度が徐々に遅くなっている為に相対的に、周囲の状況が早くなっているという測定結果が出たのです。

と言ってもその遅くなる速度は100年に1/1000秒ずつと言う物ですので、キリストの生きていた2000年前でも僅かに1/50秒違うだけだったりするので、とても人間の感覚では判るハズの無いものだったのです。 だから12万年と言う長い時間で考えて、やっと1日の長さは現在の時計で計測したら23時間59分59秒と1秒短かったと言う事になります。

つまり地球の自転速度はわずかずつ遅くなって、だんだん長くなっています。100年につき1/1000秒ずつ延びています。チリも積もればなんとやら、何万年、何億年と積み重なれば、無視できなくなります。

この事に一番最初に気が付いたのは18世紀の哲学者カントで、地球の自転が遅くなっているという説を唱えたが、証明されたのはそれから1世紀も後の事だった。

地球の自転速度が遅れるのは、潮汐による摩擦が原因とされています。海水が月の引力によって引っ張られて、潮の満ち干が起こります。その下の地球は自転しているので、地球と海水との間に摩擦が起こります。この自転方向とは逆向きに起こる摩擦の力で、地球の自転速度はだんだん遅くなっているのです。

月は、過去にはもっと地球の近いところを回っていたことが知られています。ということは、昔は摩擦力がもっと強かったことになります。46億年前、地球が生まれた頃は、月は地球から1万5千kmのところにあり、1日の長さは5時間くらいだっただろうと推測されています。現在、月は地球から38万kmのところにあります。

500億年後くらいには、月は地球から56万kmも離れてしまいます。その時には、地球の1日は今の1日の47日分にまで延びてしまうのです。1日が47日分にもなってしまうと、1週間ちょっとで1年が終わってしまいます。

(付録)9月23日は『秋分の日』です。 夏至や冬至は休日ではないのに、どうして「春分」「秋分」は休日なのでしょうか? 秋分の日は、太陽は真東から昇り、真西に沈みます。 真西に沈む夕日は「極楽浄土」への道しるべと考えられ、秋分の日を真ん中に前後1週間を「お彼岸」とされたのです。 「秋分の日」は「先祖をうやまい、なくなった人をしのぶ」ための日だったのです。

秋分の日は、天文学的には「昼」と「夜」が同じ長さです。 9月23日の東京の日の出は5:29、日の入りは17:38。昼間は12時間と9分になります。 日の出も日の入りも太陽の上辺が地平線と一致する瞬間のために太陽の大きさ分の動く時間と、大気の屈折により、9分長くなっているのです。