仮名手本忠臣蔵 松の間刃傷の場

解説とあらすじ ( by ひのひの )
 仮名手本忠臣蔵は有名な赤穂事件を元に脚色された義太夫狂言で、当時実名で上演すると幕府からお咎めを受けるので、吉良上野介を高師直(こうのもろのう)、浅野内匠頭を塩冶判官、大石内蔵助を大星由良之助とし、あくまでも南北朝時代の出来事という設定で史実と虚構を巧みに織り交ぜて書かれた名作です。
 鶴ヶ岡八幡の造営を祝い副将軍足利直義が下向し、塩冶判官と桃井若狭之助がその饗応役を勤めることとなりました。高師直はかねてより塩冶判官の奥方顔世御前に横恋慕をしており、鶴ヶ岡にて恋文を渡し言い寄ります。若狭之助の機転により顔世は無事逃れますがその腹いせに師直は若狭之助を罵倒します。屋敷に戻った若狭之助は余りの口惜しさに師直を斬ろうと決心しますが、是を知った家老の加古川本蔵が、大事に至らぬようにと密かに師直へ莫大な進物を行いました。
 さて、そうとは知らない若狭之助は怒りにまかせ師直と差し違えるつもりで登城し、松の間にて師直主従を見つけ刀に手をかけます。しかし、権高だった師直が一転して卑屈なまでにへりくだって謝ります。刀を抜くきっかけを失った若狭之助は怒りの収まらぬまま師直を罵倒し控えの間に去ります。
そこへ登城してきた塩冶判官は、師直に顔世御前からの手紙を渡し、そこに書かれていた和歌から師直は恋が破れた事を知ります。恋の逆恨みと最前若狭之助に追従した反動とが重なり師直は判官を散々にいたぶり辱めます。判官は理由の解らぬまま我慢に我慢を重ねますが、ついに屈辱に耐えかねついに刃傷に及んだのです。


     
「定めしお腹が立ったで御座ろう        「エエ、あのバババ馬鹿侍め!」
       ・・・・・がそこをお詫び仕る。」                               .

     
「すなわち奥顔世より参りし文。」       「さなきだに重きが上の小夜衣
                        我夫ならで褄な重ねそ」

       
     「コリャ、これ新古今の名歌       「勤むる処はきっと勤むる武蔵守。」   .
この歌に添削とは、むうぅ。」                         .

     
「ぴりぴりぴりっと死にまする。」          「鮒よ、鮒よ、鮒侍だぁ。」 .
                                  見せ場なのに中啓がないのが辛いなぁ。 

     
  「殿中だ、殿中で鯉口三寸抜き放たば      「斬れ、斬れ、判官斬〜れ。」    .
塩冶の家は断絶身は切腹なるぞ。」                         .
                               

     
「伯州の城主塩冶判官高定              「師直、待て!」    .
この手を突いてお詫び申〜す。」                        .

           
 「ヤア!」                   「放せ、放せ。」

 

予想外のアクシデントで舞台途中で中啓(扇のようなもの)が失せ、肝心なときに使えない
というトラブルが発生したけれどなかなか良い舞台だったかなっと思っています。

 

 なお、本ページの舞台写真は友人中村徹君のご厚意によります。

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