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行政評価システム〜群馬県太田市

1.制度の概要

 太田市では「太田市マネジメントシステム」と呼ばれているいわゆる行政評価システム。システムそのものについての説明は、省かせていただき、太田市における特色について述べる。
 市担当者の説明では、すでに全国自治体の6割が導入、または導入を検討している段階とのことで、太田市も2000年4月に導入。太田市の場合、1999年3月にISO9001をまず取得、これと両輪をなす形でマネジメントシステムが稼動。さらにバランスシートの導入など、立体的な構成が組まれており、その根底には、これから述べる「太田市経営方針」に明確に打ち出された市役所の姿勢、すなわち市民ニーズに沿ったサービスの実施、行政経費の削減、質の高い行政サービスなどを自らを律しながら達成していくという理念に裏打ちされているものである。この経営方針に基づき、ISO9001、同14001、行政評価システム、バランスシート、そして毎年行う市民満足度調査が連動して、市政マネジメントシステムがダイナミックに動いている。
 現在、全国各地で取り組まれている行政評価システムは、大きく分けて二通りに分類することができる。ひとつは細かい事務事業に対する評価を行うことを主眼にしたもので、三重県の例が代表的なものである。これに対しもう一つは、分野ごとの施策を評価することに力点を置いたもので、太田市の場合はこの後者に属するものと性格づけられる。これは、徹底したコスト削減という発想に立ったものというよりも「市民の満足度」を追究しようとした結果、こうした形に出来上がったとのことである。個々の事務事業の進捗状況をチェックするという機能よりも、太田市という行政体が限られた予算を、どういう方向に力を入れながら執行していくかを考える材料としたい。また役所も企業体であり、経営体であるという認識で、職員が常に経営感覚を持って仕事をする「クセ」をつけさせる、そういう狙いを持っているとのことである。
 まさに制度導入が目的なのではなく、経営感覚というクセ、習慣をつけさせるための「ツール」であると言い切っておられた。
 太田市のシステムは、初導入以来今日まで、年々改良を加えながら進化している。ある意味で市民の満足度を追究するということには終わりがないわけであり、これで完成という地点はない、そのような考え方で、このシステムは運用されている。

2 太田方式の詳細

 @太田市が掲げる「太田市経営方針」(全文掲載)
  
  「市役所はサービス産業である」という認識のもと、ここに太田市経営方
  針を定め、小さな市役所で大きなサービスを提供します。

   市民の目線で考えます
    市民は何を望んでいるか
    市民は現状をどう評価しているか

   質の高い行政サービスを目指します
    市民満足度を向上させるため、何をするべきか
    目的意識を持ってサービスを提供しているか

   経営資源を有効に活用します
    コスト意識を重視し、効率的に経営しているか
    適正に経営資源(ヒト・モノ・カネ)を配分しているか

   成果を検証し、改善します
    目標とした成果が得られたか
    取り組み結果を改善サイクルに結びつけているか

                   2001.5.10制定

 Aシステムの構造

  まず、市長により「施策の方針」が打ち出される。
  これを受けて三役、部長級が「部方針」を立てる。
  これを受けて課長級が「目的志向体系表」を作成。
   →これは現場からの積み上げを単に集計したものでは不可。
    必ず、課長が考え、編み出したものでなければ受け付けない。
  「目的志向体系表」をもとに、「施策評価表」と「事務事業評価表」を作成、
  係長、係員はこれに沿って各事務事業を遂行。
  その結果を「評価検証」し、これを次年度部方針に反映させる。
  この作業が繰り返し、毎年行われる。
  
 Bシステムの特徴

  前述のとおり、行政の流れ「政策→施策→事務事業→業務」という中で「
 施策」を主な評価対象とするところに特徴がある。
  「定量的評価」に努める、すなわち可能な限り数値に置き換えた表現、目
 標の数値化に努める。
  事前・中間・最終のチェックを行う。
  ・事前に、職員各自が自己目標をチェック。
  ・上半期終了時に達成状況をチェック。
  ・年度末に最終のチェック。次年度の計画へ反映。
  原課では、やはりなるべく楽な目標に設定しようとする傾向がある。
  これを乗り越えていくことがこのシステムの活用になる。そこで、目標設
 定そのものを第三者に評価してもらうということも必要であろうかと考えて
 いる。それを担うのは専門家がいいのか、それとも市民なのか、これから結
 論を出そうとしている。現在のところは、まだそこまで至っていない。
  なお太田市では、インセンティブの方式を採用していない。その考え方は、
 部署により、またその時々の行政の方向性によって、たまたま目標を達成し
 やすい部署に配属になった職員が高得点をとるという可能性もあり、それを
 ただちに給与や賞与に反映させることには疑義がある。インセンティブは成
 果主義であり、失敗例も多い。昇給や昇進を目的とするのでなく、より高い
 理想に向かうという観点から、インセンティブは採用していない、とのこと
 であった。

 C年間スケジュール

  4、5月 コスト計算書、目的志向体系表、施策評価表、主要事務事業
       評価表の作成
  6月   市民満足度調査(アンケート)の実施(2700〜3000件)
  7、8月 3課合同ヒヤリングの実施
       (3課=総合政策課、財務課、行政管理課)
  8、9月 部方針書の作成、庁議の開催
  10月及び3月 中間、最終評価の実施
  ※これら各種書類の概要及びフォームについては、いただいた資料にあり
   ます。


3.感想

 太田市の行政評価システムで現在使用されている各種フォーマットは年々、改善が加えられていますが、その詳細な説明はこのレポートではできませんでした。別添説明資料を参照してください。(内田が保管しています)
 補足的にここで述べますが、例えば事務事業評価のフォーマットは3ページ立て、1ページが目標を書き込むページ、裏の2ページ目が環境側面(ISO14001の見地)からの評価を記入するページ、そして3ページ目が成果検証のページとなっており、まず指標に対する評価、次に事務事業の評価が、事業の妥当性、市民ニーズの反映度、緊急性、有効性、効率性、環境配慮度の6面からなされ、それぞれ4段階評価が行われていきます。その結果、
 指標評価+事務事業評価=総合評価
 という図式で、1年間の事務事業への評価が客観的になされる仕組みです。
 その1ページ目、事務事業の活動指標、成果指標を設定するところが重要で、例えば、と、説明してくださった職員の言葉をそのまま紹介しますが、
 無料法律相談という事業について見ると、年間450人の市民がこの相談を利用した。市民が来た、相談をした、それで終わり、ということでなく、「何のためにやっているのか」の原点に立ち返り、利用した市民の中で、問題が解決した人が何%いるのか、これをこの「成果指標」に掲げるのだそうです。
 ここでわたくしどもも質問をしましたが、同じように、丸亀市に新たに中小企業向けの融資制度を創設したとして、これにあてはめるとどうなるか。それは、融資制度を利用した人の数を追跡し、「何故、借りてくれないのか」「宣伝が足りないのか」「ニーズがないのか」「商工会議所ではどうなのか」などなど成果に対する分析を試みます。このようにして、その結論を次年度に反映させる、これが端的に言ってこの行政評価制度の実態的な側面です。
 視察にうかがい、この説明に対してわれわれは深く納得せざるを得ませんでした。
 話が飛躍しますが、おそらく太田市では毎年たくさんの市外からの視察者を受け入れていることと思います。そうすると、視察者に対する担当者の説明の仕方も回数を増すごとに上達することでしょう。今回訪問して、われわれの応対をしてくださった方も、非常にわかりやすく、そしてポイントを突いた説明をしてくださいました。むしろ帰る道々、逆に、とんちんかんな質問を投げかけるとこちらが笑われるな、「この議員はなんにも勉強してないな、問題意識がないな」と、見破られるのではないかと思ったほどです。市外からの来客にまで、徹底したサービス精神が行き届いているのか。説明の内容もさることながら、この担当者のなめらかな説明、的を得た答えに、まことに洗練された仕事振りと取り組み姿勢を見せ付けられた形でした。
 これまで、全国何箇所かの先進市を訪問し、この「行政評価システム」について勉強してまいりました。このあたりでこれらを集大成し、丸亀市における行政評価システムの導入について、市長に提言を申し上げる準備をしています。
このシステムには確立された定型的なものはなく、各市がそれぞれオリジナルを編み出しており、そしてまたそれは年々進化していく、という経過をたどっています。わたくしどもの市においても、これを早期に運営ベースに持ち込めるよう、一日も早くその検討に着手していただけるよう、願ってやみません。


○特別編1「太田市市勢要覧」に学ぶ太田市政

 先進地のユニークな試みを、新聞、書籍、ネット等でいつも察知しようと努めておりますが、そんな中、この群馬県太田市というところは何かにつけてしばしば登場する市であり、強い関心を以前から抱いておりました。そこで早くこの太田市の視察を実現させたいと何度かコンタクトをお願いしてまいりましたが、日程が合わず、今回の訪問は「念願かなって」というものでありました。
 今回視察項目とした二つの件のほかにも、たくさんお尋ねしたい魅力的な施策が実現していました。そのことを、頂戴した「太田市市勢要覧」を一読しながら、再び強く感じましたので、ここで稿を改めて、この市勢要覧に従い、項目のみ紹介し、参照に供させていただきます。
 ○ゴルフも教える「おおたスポーツ学校」
 ○オーケストラ、演劇、合唱が学べる「おおた芸術学校」
  (ここのオーケストラが市議会で議場演奏を行う)
  →この二つの学校は、次のような背景による「学校の限界」という考えか
   ら生まれた。
   @優秀な指導者に一貫して指導してもらえる環境を作りづらい。
   A少子化の影響で学校単位では必要な選手がそろわない。
   市がバックアップしてゴルフ、サッカー、そしてオーケストラまで、子
   どもたちが望むことを優秀な指導者を得て、小中高一貫教育の中で学ば
   せることができる。
 ○介護認定で「自立」の人にもデイサービス
 ○無料で電動ベッドの貸し出しサービス。経費は古紙リサイクル事業から調
  達。
 ○コチョウラン、パン作りなど、障害者の「仕事作り」も行政が支援。
 ○毎週月曜日の昼休み、市職員がまちなかの清掃活動。
 ○算数の苦手な子どもに「算数支援隊」。市役所、学校、家庭で特別授業。
 ○学校トイレ改装事業で子どもたちに公共の施設を大切にする心を養う。
 ○給食残飯は校外に出さず校内の処理機で。
 ○「太田まるごとITタウン構想」に基づく「おおたIT学校」
  →市役所2階にマルチメディア体験コーナー、第3セクター「ブロードバ
   ンドシティ太田」を設立、普及に努める。
 ○パーク・アンド・ライド型総合バスターミナルを設置。ここの駐車料金は
  1日200円。待合室にはネット・カフェも。
 ○市営住宅には「まちかど美術館」を併設。
 ○太田市「金券」は市内1500店舗で使用可能。
 ○市独自の融資制度で貸し渋り対策。ISO取得の企業に奨励金。
 ○城跡「金山」には松食い虫から赤松を守るための「赤松の管理オーナー制
  度」
 ○NPO「サポーターズ」が市立図書館、老人福祉センターを運営。市役所
  総合案内窓口業務、市政情報コーナーでも市民サポーターが活躍。ほかに
  市の記念館の案内役、保険年金課レセプト点検業務も行う。
 ○市役所は市民のもの、という発想から1階ロビーでコンサート。
 ○市、農業団体、商工業団体の出資で「地ビールレストラン」を経営。
 ○同じく3セク方式でコミュニティFM放送局を設立。緊急時の情報発信は
  ラジオが最も有効との考えから。市民向けの番組も豊富。
 ○同じく3セク方式で「太田国際貨物ターミナル」も運営。
 ○市民の「タンス貯金」を有効に活用する「市民債」。
 ○地元の米「ゴロピカリ」を使ったパンづくり。学校給食にも。
 ○ショッピングセンター内に市役所出張業務。土日、祝日も開店。
 ○ラッピングバス。市が支援する市内バスに広告を載せて走らせる。
 ○ごみ収集車、公用車にも広告。献血を呼びかける広告も。
 ○市役所にフロアマネージャー。
 ○学校、公園などの近くの道路には赤い表示の「子供に注意」の舗装。
 ○市民満足度をリサーチする機能としての「CS調査」、「ISO9001」、
  バランスシート、行政評価システム。
 ○市長の「縁台トーク」。毎週火曜日午前9時から、市長が市役所入り口横の
  コーナーの丸テーブルに腰掛ける。ポットと紙コップが準備されていて、
  市長が市民にお茶をすすめながら語らう。
 さて、この市勢要覧の最後のページに「編集後記」がありますが、執筆しているのは市長です。「私のことを目立ちたがり屋、変わり者と話す声も聞こえてきました」と、率直な話をされています。
 「右肩上がりの経済成長が期待できない21世紀の今後を展望した時、市民の皆さんにもっともっと、まちづくりに参加してほしいのです」
 私ども議員はかずかずの先進地を訪問する機会に恵まれており、資料としていただく市勢要覧もたくさん目にしてまいりましたが、私としては今回頂戴した太田市の市勢要覧ほど、瞠目しながら隅から隅まで読ませていただいたものはありませんでした。
 21世紀にちなみ、太田市役所の新庁舎は21階建てで計画が進み、すでに基礎工事が出来上がった時点で市長選挙、そして「そんな贅沢な市役所は要らない」と主張した現清水市長が誕生、新庁舎の計画は見直され、現在の12階建てに変更されたと伺いました。
 こうしたエピソードとも思い合わせ、私たち地方行政に携わる者は直接間接に、市民の幸不幸、生活そのものに関わっているのだとの感を強くします。「市民とのパートナーシップ」という言葉が空しく響く、そのような行政ではなく、ほんとうに市民が納得し市役所に信頼を持ってもらえる、そういう丸亀市にするために、全力を傾注してまいりたい。
 市勢要覧の中に躍っていた、この言葉を引用してこの稿を閉じたいと思います。「元気なまちの議会は忙しい」


○特別編2文庫本「あの太田市の課長たち」に学ぶ太田市政

 太田市役所に到着、時間まで、少しの間、議会事務局職員が1階フロアを案内してくださいました。
 限られたわずかな時間でしたが、それだけでもこの市の市民に開かれた行政の姿勢が垣間見えました。
 正面玄関を入ってすぐ、大きな、赤いブースがあり、これが「総合窓口」。NPOの方が当番制で着任しています。ここに座るには、かなり市役所に詳しくないと勤まらないと思います。
 エスカレーターのわき、ちょうど1階ロビーの中央に位置する場所に小さなステージ。ここで市民憩いの演奏会が開催されるとのこと。ピアノが置いてありました。
 さらに奥に進むと、市民情報コーナーが、南向きの日当たりのいい場所に置かれています。総ガラスの明るいテラス仕立てです。ここのカウンターにもNPOのスタッフが2名。当番制で着任しています。お聞きすると、市の職員OBとかに偏ることなく、市内外のいろんな方々がメンバーに入っているそうです。特別編1で紹介したコミュニティFMの宣伝とともに、500円でラジオも売っていました。
 案内してくれた職員が見せてくれた市役所の封筒の裏面には民間企業の広告が印刷されていました。「公用車にも宣伝広告貼ってます」とのこと。
 さて、この市民情報コーナーの書架にある本を見つけました。「あの太田市の
課長たち」と題された文庫本。
 平成13年6月から始まった太田市市役所の課長職による朝の庁内放送の原稿を編集したもの。思わず1冊、買い求めました。
 ここから少し、紹介したいと思います。著作権もあるでしょうから、宣伝になる程度にとどめます。

○市長によるはしがき「職員が変わればまちは変わる」
  毎朝、幹部職員が庁内放送で自分の経営方針を話している。役人のことば
 から市民のことばに変わってきた。しゃべることを楽しんでいるようにも思
 える。(中略)職員も自らの目標を公言することからはじめるのがいい。答え
 を出すために努力をすれば必ず実らすことができる。それが、市民満足度を 
 高めることになり、まちを変えることになる。

○「何を行ったのではなく、どんな成果が現れたかを把握することが重要であ
 る」と思います。

○課としては来庁者に対し、温かく心のこもった応対に心がける様、日々努力
 しているところです。

○今年度は課の活動目標として「市民に対して公平で的確な対応を行う」こと
 を掲げ…

○限られた経営資源を有効に活用し…

○目標達成後、どこが良かったのか、どこが悪かったのかを評価し、次の「何
 故」にチャレンジしていく。自分の仕事に対し、いつも問題意識を持ち、い
 つも「何故」と背中合わせで葛藤しています。

○市民に対して笑顔で接したい…

○この経営方針を真に自分のものとし、いかに市民の皆さんに喜んでいただけ
 る仕事を遂行するかは、私たちの仕事に対する「前向きな姿勢」がなければ
 いけません。
 
○「給与は一年経つと必ず昇給する」と思っている方がほとんどだと思います
 が、そうではありません。条例では、「監督する者の証明を得て行う」と規定
 され現在、人事評価を実施して昇給させることになっています。(中略)勤勉
 手当は「職員の勤務成績による支給する」と規定されていますので、今後、
 人事評価方法について検討して行きたいと思います。

○たとえ福祉と言えどもコスト意識を重視し、効率的な施策が展開できるかを
 基本にして取り組み、その結果を次の事業の改善サイクルに結び付けていき
 たい…

○私たちは地域住民をお客様と考え、当面の仕事に取り組み処理しますが、そ
 の結果を反芻し疑問を感じ、反省を行い、怠惰な気持ちに押し流されず、職
 場・職域で意思疎通を図り意欲を持ち、改善を重ねることがとても大切だと
 思います。

○「何故か?」「これで良いのか?」「効率的か?」という問いかけを自分自身
 に、さらには自分を通して職場に問いかけながら、前例にとらわれず「チェ
 ック・アンド・リフォーム」を図って、次の改善サイクルにつなげていきた
 い。

○サービスとは、お互いの心の満足の接点であるという認識を新たにして、ウ
 キウキ、ワクワクするような市民との信頼関係を築く…

○介護サービス課の毎日は、「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」
 の、挨拶の唱和からはじまります。(中略)以前、隣の市のケアマネージャー
 から「太田市は親切ですね」と言われたことが、嬉しくて今でも忘れられま
 せん。

○「建築指導課のHP」を作成中です。課で行っている業務等についてPRし、
 そして結果として事務量の軽減につながることを期待しています。課で所管
 している行政情報を積極的に開示し、太田市民として必要な情報のもとで前
 向きな判断をしていただき、これが反映できるよう取り組んでいきます。

○おいでいただいた方が、安心して相談いただけるよう、また、職員一人ひと
 りが目的意識を持ち、定期的に研修を行い、向上心や改革心などを養い、確
 かな知識と知恵を出し、適切な応対をするとともに、公正な立場で責任ある
 行動に努めています。

○社会福祉協議会は「市民に一番近い場所」でなければならないと思っていま
 す。市民からの小さなSOSにも耳を傾け…

○早い対応は、問題解決を早めるだけでなく、信頼関係を築く良い機会となり、
 業務には大切なことと考えています。課員には自分の論理や都合を優先させ
 ないで、「お客様優先に行動すること」を求めています。

○太田市商業高校は、単に一つの学校という事でなく、経営母体は市民の血税
 で賄われています。市民とのふれあいや地元企業等との連携を通して、地域
 社会の一層の結びつきを深め、教職員と共に、地域に根ざした「開かれた学
 校づくり」を目指しています。

○同じ経費なら一人でも多くの皆さんに利用していただこうと、人の集まる企
 画展を実施していきます。

○従来は、文化財の保護・保存ばかりが唱えられてきた感を強くする方が多い
 ことと思います。しかしながら、「市役所がサービス産業である」ことを考え
 た時、市民のためには、歴史遺産を整備して活用したり、調査収集した資料
 を公開し、普及に供することも忘れてはなりません。いな、この活動こそが
 大事であると考えるものです。

○予算がついたからと言っても、一円たりともムダに使わないで、市民のため
 になるよう有効利用に心がけましょう。

○行政は常に改革・改善という視点から、本年度はバランスシートも導入して
 費用対効果を再評価するとともに、「蒔かぬ種は生えぬが、蒔かない雑草はは
 びこる」という基本姿勢で意識改革を図りながら、きめ細かく住民本位のサ
 ービス提供に努めております。

○「さわやか運動」つまりサービス、わかりやすさ、やる気、改善、運動を推
 進していきたい…

○お客様に医療の受給者証を渡す。この医療受給者証もサービス品ですが、真
 のサービス品はお客様への対応そのものです。

○現在、「処理キログラム当たり0.5円の削減」を目標として、創意と工夫を
 しているところです。

○「市民の目線で考えます」を「子どもの目線で考えます」に置き換え、子ど
 もが幸せにならなければ、私たちは幸せになれない、と決意を新たにして業
 務を遂行していきたい。

○いずれの街区についてもお客様に満足していただけるよう、コスト意識を認
 識し、お求めやすく「緑あふれる団地づくり」を目指し、課員全員で頑張っ
 ているところです。

○滞納整理を、職員4名の専門チームで行っていますが、公平な立場から、市
 税は絶対に納めていただくものと考え実行しています。滞納者と対応する際
 は、平静な心と気配りを心がけています。

○市民は、カウンター越しから職員の行動を見ているのです。

○私は今日の計画を立てて出勤いたします。そして、今日の仕事は明日に持ち
 越さないことを実行しています。

○キャノンの御手洗社長は「今日、日本の経済が沈滞している中、会社が元気
 を出すためには商品に高度な付加価値を加えていくことが必要」と話してい
 ます。この言葉を借りるならば、市役所が元気を出すためにはサービスに質
 の高い付加価値を加え、さらに新たなサービスを生み出し、市民の満足度を
 高めていくことが必要となります。私は、課は一つの独立した企業であると
 同時に、課長をはじめ課員は一人の起業家としての経営意識を持つことが重
 要と考えます。(中略)市民の方が持っている専門的知識を生かし、お互いに
 刺激し合いながら業務を推進することは、行政に新たな活力と効果を生み出
 すことにもなると思います。

○「市民のために頑張れば、笑顔の多いまちになる」今年度の太田市の活動目
 標であります。

○常に「言葉遣い」は「心遣い」を意に配り、親切な窓口対応を心がけること、
 これを住宅課のモットーとしています。

○私たち、行政に携わる者しか経験のできない「市民サービス」というサービ
 スに自信と誇りと思いやり心を持って、今日も一日頑張りましょう。

○押し寄せるリストラの波に、直に揉まれながら悪戦苦闘している人と比べ、
 法律と条例とで身分給与を守られて働けることに対し、私たち市役所職員は、
 深く感謝しなければならないと思います。

○新年度予算は大幅に削減される予定です。職員一人ひとりが「勇気」と「想
 像力」を発揮し「少々のお金」を大事に使えば、課題のハードルを乗り越え
 ることができると思います。今年は未年、くれぐれも札束を食べ過ぎないよ
 うに注意したいものです。

○皆さんは「行政は市民の応援団」という言葉を聞いたことがありませんか。
 はたして、私たちは観客席の応援団でいいのでしょうか。私たちは行政マン
 であり、一市民でもあります。スポーツの世界なら、時には、キャプテンや
 コーチであり、マネージャーであり、そしてチームメートとして一緒に汗を
 流し行政という試合に深くかかわる意欲と覚悟が必要です。行政に対し、熱
 い思いでリーダーシップを発揮している市長のスピードと柔軟な発想に対し、
 私たちはタイミングよくもう一歩積極的に踏み出してみようではありません
 か。

○水道事業は市民の生命を支え安全で安心した安定供給をしなければならない
 使命があります。業務の基本である「小さなことほど丁寧に」「あたり前のこ
 とほど真剣に」をモットーに、市民に満足していただく水道事業を行いたい。

○お客様から苦情も含め日頃色々な情報を受けます。それを良い機会と捉え、
 小さなことでもすぐに出向いて自分の目で確かめ問題を解決するようにして、
 事業への信頼を深めていただける場にしたい。

○水道事業は地域独占の事業であり、お客様はたとえ不満を持っていても他の
 会社を選択することが出来ない。そのため不満が潜在化してしまう恐れがあ
 ります。そこで、お客様のニーズに対応した事業運営、質の高いサービスを
 提供していくことを目的に、「満足度調査」を実施しました。意義は、水道事
 業に対する不満の掘り起しです。

○今年も暑い夏がやってきます。この時期は、環境政策課では苦情が通常の5
 倍になります。
 「隣の音がうるさいよ」「排水がくさいよ」「犬が鳴いているよ」「猫が引かれ
 てるよ」「蜂が家に巣をつくったよ」とか、あらゆる困り事の電話が鳴ります。
 朝からガンガン鳴りっぱなしです。暑いのに怒鳴られ、職員は黙って耐えて、
 対応し、現場に向かいます。
 「市民サービスって何?」甘えなのかな、わがままなのかなって、きっと環
 境政策課の職員は自問自答して仕事をしていると思います。それでも、小さ
 な事や些細な事、何でも、出来ることから始めよう。これが環境基本計画の
 理念であり、環境ISOの精神です。
 
○公務遂行上、同僚や上司とはうまくやりたいというのは人情で、誰にでもあ
 るかと思います。当然、私にもあります。しかし、これのみを優先すると、
 そのつけをもっと大事なお客様である市民にまわしてしまうことにもなりま
 す。

○衛生センターの経営方針として「小さな改善から大きな改善」を掲げ業務を
 遂行しています。職員一人ひとりが小さな改善を図るために創意工夫するこ
 とにより、必ず大きな改善へと向かいます。「何故」という疑問を抱き、考え、
 悩みながら「小さな改善から大きな改善へ」の目標達成に向け頑張っていま
 す。

○ここ数年すごいスピードで、グローバルかつ質的な変換や構造的な変換が起
 きております。この環境変化を先取りするか、直面するぎりぎりまでじっと
 しているか。まさに管理者の「常識」「知識」より、「判断力」を問われると
 ころだと思います。行政の規模が大きくなると、機能的な分業化や事務事業
 の細分化が行われ、住民ニーズを直に受け止められないことが多くなります。
 これらを解決するには、全課、全職員が太田市のあるべき動き方を理解しな
 がら全員で協力し合ってこそ、いい結果が出せるのだと思います。

○問題意識のないところに改革はあり得ません。市民満足の種を探すのは、私
 たちの仕事です。

○一人ひとりが仕事に責任を持つことは勿論ですが、日頃から仲間同士が担当
 する業務の枠を超えて、協力し合える職場づくりの中から行動が生まれてく
 るものと考えています。

 
 このように各課の課長がそれぞれ、思うままに課の経営方針を語っています。時には、その課が所管する催し物や制度のPRであったり、読んだ本やテレビの話題を通しての話であったり、まことにさまざまです。また職員も一市民として知っておくべき町の歴史や、憩いのスポットなど、全職員が情報を共有するという面でも非常に有用なのではないかと思われるものもあります。
 財政の緊縮化や納税思想の高揚など、すべての職員がセクション意識を離れて、心をひとつにするというねらいを持つものもあります。
 そして、職員は、自分の上司が語っている声をどんな気持ちで受け止めるのでしょうか。誇りにも思うでしょう、いい競争にもなるでしょう、さらにまた課がひとつに引き締まるのではないでしょうか。そして何よりもまず、幹部である課長自身の仕事への自覚と意識を高めるものになっているはずです。
 本の副題には「挑戦し続ける現場の声」「日々の思いを熱く語る」とあります。この、個々に挑戦していることを発表する場を設け、「語る」というかたちにすることは有意義であり、こうして本に上梓するというのもまた、すばらしい効果を生んでいくのではないかと思われます。
 市長の発案によるこの課長の庁内放送。当初は「なぜそんなことをするのか」「なぜ課長なのか」「今さら庁内放送なんて」などといった意見も多く出たと、あとがきに書かれています。しかし「今では課長たちの間にすっかり定着して、
各課の方針がつかめるだけではなく各課長の個性が感じられ親しみが持てる内容になってきている」とのことです。
 私どもの丸亀市役所でも、これの追随をせよとは言わずとも、何かしら、こうした新たな挑戦を、幹部が率先して実行に移してもらいたい、強く、そう願っております。
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