魚 ま め 知 識 89


ちょっと一息・・・おくつろぎ下さい。

「ゴンズイ」の意味

「ゴンズイ」を漢字に当てるとすると「権瑞」となるから「かりそめの、正規のものに準ずる喜び」という意味になる。と主張しているのが「別所実・魚づくし・平凡社」という本なのです。
例としては適当ではないように思われますが、明治時代に流行った「権妻」さんは、高級官僚の甲斐性として、今でいう「二号」さんのことを言ったものでした。ここでも一号ではなくやはり、二号です。

菅原道真公は藤原一族ににらまれて左遷される。遠く九州の大宰府の権の守(かみ)として落ちて行くのです。当時、中央官庁の左大臣か右大臣であった人気歌人の心根はいかばかりであったでしょうか・・・。しかも権守は鎮西・大宰府の長官でなく、次官なのですから。
官位というものは藤原氏全盛の平安時代では、実生活そのものだったのです。これが、あやしくなり単なる名誉職と形式化されるのは、源平・鎌倉時代の武士の台頭からでした。伊達正宗の官位は「伊達権中納言」でした。九州の神官である宗像家の「中納言」に及ばないのです。

さて、「瑞」はおめでたいことを表す。例えば「瑞兆」などというと、おめでたききざしが現れたことをいいます。第2次世界大戦以前の日本では、小学校の教科書で、日本国を「豊(とよ)あし原瑞穂(みずほ)の国」といってました。豊かな実りの国ということだったのでしょう。
ではなぜ「ゴンズイ」がややおめでたいのだろうか?内田恵太郎博士の「さかな異名抄」にも説明が無い。「ゴンズイ」のトゲにやられた人は、ややおめでたい、とでも皮肉を込めて言ったのだろうか?!刺されると”ゴン”ときて、ズイズイと痛みが伝わるからだろうか?! (ホリオ剣著「釣りと魚の雑学事典」より抜粋)