魚 ま め 知 識 29


ちょっと一息・・・おくつろぎ下さい。

「タイ」と「スズキ」

古代から日本では、「タイ」と「スズキ」を高く評価してきた。味覚と視覚から高い地位を与えたらしいのである。
話は大変古めくのだが、なにしろ神話古事記の時代にそれを見ることがが出来るのだから恐れ入ってしまう。
「スズキ」といえば出雲の国は松江が有名で、由来に松平公が宍道湖のスズキを奉書紙に包んで蒸し焼きにしたものを好まれ、”天下の美味である”というものであった。
たしかに磯や湾内いる海産のものより、潮入りの湖や、大河産のものが味の上で上等ある事実は幸田露伴の書いたものを読んでも、それを証明している。

神話時代の古事記には、大和の勢力に恭順の意を表した、出雲族の代表大国主神が大饗宴を催した時に、コック長の櫛八玉神は「栲縄の千尋縄打延、釣らせる海人の、口大の尾翼鱸、さわさわに控きよせあげて、打竹のとを、とををに、天のまなぐひたてまつらむ」と歌ったと出ている。
延縄でスズキを釣って料理したのである。その平和交渉の際に、大国主神の長男のエビス様は、日御碕の沖に舟を出してタイを釣って楽しんでいたことも出てくる。
そういった古事記を読むと、古代の人々が「タイ」と「スズキ」を評価していたかが分かる。