ラジエーター開発リポート パルサーGTIR用


ラジエーター開発リポート
パルサーGTIR用

弊社はパルサー用も含め、日産車純正同型タ
イプラジエーターも開発しており、その他タ
イプ別でOEMも含め、アフターメーカーとし
て販売しております。

一昨年、弊社製のタイプS(銅二層タイプ)
をショップで購入されたユーザー様から直接
電話を頂きました。ユーザー様は、Toshiさ
んという方で、内容は、「現在の状態では、
夏場の街中、サーキットと非常に温度が厳い
と言う事と、更に回りの友人から聞いている
話でも、三層(コア増)にしたからといって、
やはり温度は厳しく、サーキットは思うよう
に走れないとの事。それをどうにか出来ない
か」と言う事でした。
弊社は製造元である為、開発など以外ではユ
ーザー様の車を直接見る事も少なく、今回も
販売したショップへのサポート依頼を考えて
おりましたが、Toshiさんの熱意に打たれ実
際に車を拝見し、お答えする事に致しました。
そして今回の開発に当たり、Toshiさんには
最後まで、試行錯誤に御協力頂きました。

実際、車のボンネットを開けフロントグリル
を見た所、単純に「フロントから風が、入り
抜けるのに問題がある」と指摘出来ます。
この状態では、スペース(空間容積)も無い
為、単純に材質の変更、またコア増したとし。
ても冷却効果は上がりません。
通常、得意先からの要望は車種毎と言うより、
汎用的な考えで仕様を頂き作成しております
が、今回はパルサーGTIRのエンジンルームを
ベースとし、「街乗り渋滞、ミニサーキット
走行などを最大限に考慮」したうえ、トータ
ルでの放熱性を最大に上げる様、一から開発
をやり直し致しました。

内容としては、自己放熱が良い「銅」をメイ
ンで採用し、コア部分以外の上下タンクにつ
いても、銅の系列である真鍮を採用し、その
中でも銅の比重を多くしたタイプを使用、水
の流れについても抵抗を考慮し、アッパーホ
ース口位置の変更、またコア前面に風が当た
る様、最大限にコア巾を変更、容量アップと
してコア増、抜けを考慮しコア厚減、そして
チューブ(水の通り道)ピッチ変更、フィン
(風の受け)ピッチ変更、ルーバー(フィン
毎の風の受け)についても、現在の弊社で最
も放熱量の一番稼げる形状へ変更する事で、
パルサーGTIRの車両スペースを最大下に利用
し、そしてフィンの風の流れがルーバーに最
も適した物にする事で、冷却効率UPを図り
ました。
 ・汎用銅三層用コア
 (純正形状コア増版(パルサーGTIR含))
   320*657*49mm チューブピッチ10mm
 ・改良版コア
  (パルサーGTIR用銅三層版)
   320*673*41mm チューブピッチ9.6mm
更に、ルーバー形状は他社とは作り方も違い、
風はウエーブ状に流れるのが特徴ですので、
それに合わせ場所によってルーバーの数も変
えてあります。

現在、この厚みでの改造用を制作出来るのは、
弊社だけで、レーシングラジエーターについ
ても一から製造し、販売しております。
それに対し、現在の他のアフターメーカーは、
コア部分だけを販売し上下タンクを他で加工、
組込みして販売している所や、部品だけ製造
する場合とが殆どだと思います。

また、アッパーホース部については、アフタ
ーメーカー製水温センサーが付いておりまし
たので、センサーの位置によっては微妙に水
温を変える場合がある事から、最適な場所を
選び、現在のサーモスタットを見て設置しま
した。
そして、いくらラジエーター自体が効率良く
なっても、風の当たりが良くないといけませ
ん。それを実現するにはコンデンサーが邪魔
になります。しかし外してしまえば、夏にエ
アコン「無し」となる事は、お解かりかと思
います。そこで更に試行錯誤した結果、「純
正コンデンサーの縦半分サイズのコンデンサ ーコアを製作」し、それをラジエーターの水 温が一番低いロアーホース側に設置、水温が 一番高いアッパーホース側には、風が最大限 当たる様に致しました(ブラケット作成(改 造含)、コンプレッサー側ホース再作成要: 写真参照) また、コンデンサ、ラジエーターと二列にな る部分については、風当たりを補う為に、「キ ャラバン用ラジエーター電動ファンを設 置」し、引き抜き(純正)と、押し出し(キャ ラバン用)の「ダブルファン」と致しました (ブラケット改造、ステー作成要)。 結果として、エンジンを回し温度センサーと 睨めっこ致しましたが、真夏に80度以上、 上がる事はありませんでした。しかし、少し 心配だったのはエアコンのコンプレッサーで した。これはToshiさんに説明し、使用を続 けて頂きました。街中の渋滞、サーキット走 行などの温度、冷房効率などの効果について は、Toshiさんへ直接お聞き下さい。 取り付け方と選び方でラジエーターは変わり ます。今回の特別仕様はToshi仕様と名づけ パルサーGTIR対策ラジエーターの話の終わり にしたいと思います。ラジエーターについて は、写真を添付致します。最後に今回こうい う取り組みが出来た事を改めてToshiさんに 感謝して終わりたいと思います。ありがとう ございました。今後もこういった相談につい は、弊社各営業窓口へご相談下さい。
株式会社コーヨー  佐原